100円しか持っていないのに200円のお菓子を欲しがっている子ども。ここで100円では買えないことを教え、我慢させるのが、『ティーチ』です。100円で買えるよう導くのが 『コーチ』 です。あなたならどうやって100円で200円のお菓子を買いますか?200円貯まるまで待ちますか?兄弟で協力して買いますか?できないことを教えるのではなく、できる方法を一緒に探すのがキッズコーチングの考え方です。
ティーチからコーチへ
教えることを「ティーチ」と言います。導くことを「コーチ」といいます。自分の子には出来る限りのことをしてあげたいと、母親なら誰でも思うものです。一方、どんなに言って聞かせても、どんなにアメとムチを使い分けても、子どもは母親の思い通りに育たないものでもあります。子どもは自分が育ちたいと思うようにしか、育たないのです。育ちたいようにサポートしてあげること、それにはコーチングの視点が必要なのです。
コーチの意味
スポーツなどでよく知られる『コーチ』(COACH)という言葉は、もともと馬車を意味したそうです。馬車は人を乗せて目的地に連れて行ってくれますね。こうした役割から転じて「子どもを、子ども自身が目指しているところへ連れて行ってあげる役割」をコーチと呼ぶようになりました。親が先生が思い描いた理想を押し付けるのではなく子ども一人一人が自ら描いたゴールへと導くのがコーチの役割であり親や先生の使命なのです。
キッズコーチングの目的
コーチの語源でもある馬車は、人を乗せると目的地へと連れて行ってくれまが、乗せた人が行先を決めていなかったらどこへも連れていくことはできません。コーチも一緒です。子どもに行きたい場所があるから、なりたい自分があるから、達成したい目標があるからこそ、ともに進むことができるのです。自分の行き方を自分で決め、自分の決断に責任をとること、つまり「自立した大人へ」と導くことが大人の役割なのです。
ティーチングの限界
しつけをしたり、礼儀を教えたり、勉強を教えたりすることは「ティーチ」です。何も知らないで産まれてくる子どもに、生きる方法を教えてあげることは必要なことです。歩くことや食べることを教えるのは誰でもできます。しかし、子どもが成長するにつれて、より高度なことを教える必要が出てきた時には、お母さんでは役不足になる時がやってきます。つまり、ティーチには大人が持っているスキル以上のものを教えることはできないという側面があるのです。
コーチングの可能性
「コーチ」とは、子どもの才能を見つけて、その子が伸びようとしている方向へ導くこと、「コーチング」とは、言葉がけや問いかけを通して子どもが自ら考え行動する環境をつくってあげることをいいます。子どもが考えようとしていた時に「こうしたら?」と答えをあっさり教えていませんか?子どもが挑戦しようしている時に「ダメよ」と禁止していませんか?教えるという視点から、コーチングという視点にちょっと見方を変えて、子どもの可能性を広げてあげましょう。きっと子どもの大きな変化に出会えるはずです。